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2006.11.28

CO2発生量を低減したターポリンシート<EC-200シリーズ>を開発しました。

クラレプラスチックス株式会社は、焼却廃棄時に発生する温室化ガスである二酸化炭素(CO2)を低減したターポリンシート<EC-200シリーズ>を開発・上市しました。
本来塩ビ樹脂(PVC)自体は重さのうち約半分が塩からできており、燃焼時のCO2発生量はPE、PP等のオレフィン系樹脂より低減されています。また、化石原料である石油の依存率も少なくなっています。
当社では、さらにその塩ビ樹脂に無機成分を配合することで大幅に燃焼時のCO2発生量を低減するターポリンシートを開発いたしました。

燃焼時のCO2発生量 (当社製品比)
850℃で燃焼したときのCO2発生量
従来養生シート(KE200)1700mg/g
開発品(EC-200)1300mg/g
EVAターポリン(EVK380)2600mg/g

従来、軟質塩ビ樹脂に無機成分を配合する場合、炭酸カルシウムを使用することが一般的でした。この炭酸カルシウムは、石灰石、白亜などCaCO3を主成分とする天然原料ですが、これは太古のサンゴ礁やウミユリなどの遺骸が堆積してできたと考えられています。

この炭酸カルシウムを使用すると焼却時に太古の化石化したCO2が大気に放散される可能性が考えられます。
ちなみに文献によると、CaCO3→CaO+CO2 (898℃,1atm)と、高温で分解しCO2を放出するとの記述もあります。

そこで、当社は一般的な無機成分である炭酸カルシウムを使用せずに、無機成分高充填の軟質塩ビターポリンシートを開発し、従来の環境対応ターポリンシートといわれていたEVA樹脂ターポリンシートと比べて、CO2発生量の半減に成功しました。

当社では、(1)広告・標識幕、(2)建築工事作業場での養生 などに効果の見込める素材として多方面への展開を計画していきます。

【特 長】

(1)燃焼時のCO2発生量をオレフィン樹脂ターポリンシートと比べ、50%削減。
(2)組成として、化石原料である石油依存率の低減による石油枯渇対策。
(3)従来の塩ビターポリンシート並の性能(強度、加工特性、印刷特性等)を有する。
   尚、廃棄方法については各自治体の条例・規則にしたがって廃棄していただくようお願いします。

クラレプラスチックス株式会社

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